犬の飼い方

犬がトイレを失敗する理由は?成功率を上げるしつけ直しのコツを解説!

GOOD DOG編集部

「また失敗してる…」と朝から愛犬の粗相を見つけると、ついため息が出てしまいますよね。

トイレのしつけは、子犬の頃からがんばって教えたはずなのに、なぜか失敗が続いてしまう。そんな悩みを抱えている飼い主さんは実はとても多いです。犬がトイレを失敗する理由は一つではなく、環境やストレス、体調など複数の要因が絡み合っていることがほとんどなのです。

けれど安心してください。トイレの失敗には必ず原因があり、その原因さえわかれば改善できる可能性は十分にあります。

ここでは、犬がトイレを失敗してしまう主な理由から、成功率を上げるしつけ直しの具体的なコツまで、すぐに実践できる方法を詳しく紹介していきます。焦らず一つずつ見直していくことで、きっと愛犬との快適な暮らしが取り戻せるはずです。

犬がトイレを失敗してしまう主な理由

トイレの失敗が続くとき、まず知っておきたいのが「なぜ失敗するのか」という根本的な理由です。犬は決してわざと失敗しているわけではなく、何かしらの原因があって別の場所で排泄してしまっています。ここではトイレ失敗の背景にある主な理由を6つに分けて見ていきましょう。

1. トイレの場所をまだ覚えていない

犬がトイレを失敗する最も多い理由が、そもそもトイレの場所を正しく認識できていないケースです。飼い主さんは「教えたはず」と思っていても、犬の側からすると「ここがトイレ」と明確に理解できていないことがよくあります。

特に子犬の場合は、一度や二度成功しただけでは記憶として定着しません。何度も繰り返し教えることで、ようやく「この場所で排泄すると良いことがある」と学習していくのです。成犬でも、引っ越しや模様替えなどで環境が変わると、トイレの位置を見失ってしまうことがあります。

また、犬は視覚よりも嗅覚を頼りに行動する動物です。トイレシートの匂いや過去に排泄した場所の記憶を頼りにしているため、新しいトイレを設置したばかりの時期は混乱しやすくなります。トイレの場所を覚えてもらうには、根気強く誘導を繰り返し、成功体験を積み重ねていくことが何より大切です。

2. トイレのサイズや設置場所が合っていない

意外と見落としがちなのが、トイレ自体のサイズや設置場所の問題です。犬の体格に対してトイレトレーが小さすぎると、本人はトイレの上にいるつもりでも、おしりや後ろ足がはみ出してしまい結果的に失敗になってしまいます。

トイレは犬の体長の1.5倍程度のサイズが理想とされています。特に中型犬や大型犬の場合、市販の小さめトイレでは明らかにスペースが足りません。犬が方向転換したり、排泄の姿勢を整えたりするための余裕が必要なのです。

設置場所も重要なポイントになります。人の出入りが多い玄関付近や、テレビの音が響くリビングの真ん中など、落ち着かない場所にトイレがあると、犬は安心して排泄できません。犬は本能的に無防備になる排泄時には静かで安全な場所を好むため、なるべく人目につかない静かな場所を選んであげることが大切です。

3. トイレシートが汚れている

犬はきれい好きな動物で、汚れたトイレでの排泄を嫌がる傾向があります。一度使ったトイレシートをそのまま放置していると、次の排泄時には別の場所を探してしまうのです。

人間で例えるなら、汚れた公衆トイレを使いたくない気持ちと同じかもしれません。特におしっこの匂いが強く残っていたり、うんちがそのままになっていたりすると、犬は「ここは使いたくない」と判断してしまいます。

理想は排泄するたびにトイレシートを交換することですが、留守番時間が長い場合はそれも難しいでしょう。そんなときは、トイレトレーを複数設置したり、吸収力の高いシートを使ったりする工夫が必要です。清潔なトイレ環境を保つことが、失敗を減らす基本中の基本になります。

4. ストレスや不安を感じている

犬の精神状態もトイレの成功率に大きく影響します。ストレスや不安を抱えていると、落ち着いて排泄できずに失敗が増えてしまうのです。

例えば、飼い主さんが外出してしまう分離不安を感じている犬は、留守番中にトイレを失敗しやすくなります。「一人ぼっちで怖い」という気持ちから、普段できていることができなくなってしまうのです。引っ越しや家族構成の変化、新しいペットの登場なども、犬にとっては大きなストレス要因になります。

また、過去にトイレ失敗で強く叱られた経験がある犬は、「排泄すること自体が悪いこと」と誤解してしまうことがあります。その結果、飼い主さんの目の届かない場所でこっそり排泄するようになってしまうのです。トイレトレーニングでは、叱るのではなく成功を褒めることが何より重要だと覚えておいてください。

5. マーキング行為をしている

トイレとマーキングは全く別の行動です。マーキングは自分の縄張りを主張したり、他の犬に情報を伝えたりするための本能的な行動で、排泄とは目的が異なります。

マーキングの特徴は、少量の尿を複数の場所にわけて排出することです。特にオス犬は足を上げてマーキングする習性があり、家具の脚や壁の角など、目立つ場所に印をつけようとします。去勢手術をしていない犬や、多頭飼いの環境にいる犬ほど、マーキング行為が強くなる傾向があります。

マーキングの場合、通常のトイレトレーニングだけでは改善が難しいことがあります。去勢・避妊手術を検討したり、L字型のトイレを導入したりするなど、マーキング対策に特化した方法が必要になってきます。ただの失敗なのか、マーキングなのかを見極めることが、正しい対処法を選ぶ第一歩です。

6. 病気や体調不良の可能性

今まで問題なくトイレができていた犬が急に失敗するようになった場合、病気や体調不良のサインかもしれません。特に注意が必要なのが、膀胱炎や尿路結石、糖尿病などの病気です。

これらの病気になると、頻尿になったり、我慢ができなくなったりして、トイレまで間に合わなくなってしまいます。また、シニア犬の場合は認知症や筋力の低下によって、トイレの場所がわからなくなったり、移動が間に合わなくなったりすることもあります。

血尿が出ている、水をやたらと飲む、排泄時に痛そうな様子がある、といった症状が見られる場合は、早めに動物病院を受診することをおすすめします。健康上の問題が隠れている場合、しつけだけでは解決できないため、まずは体調面のチェックが優先です。

トイレを失敗させない環境の整え方

トイレの失敗を減らすには、犬が快適に排泄できる環境を整えることが欠かせません。どんなにしつけをがんばっても、環境が整っていなければ成功率は上がりにくいのです。ここではトイレ環境を見直す3つのポイントを紹介します。

1. 犬の体格に合ったトイレサイズを選ぶ

トイレトレーは、愛犬の体格に合わせて適切なサイズを選ぶことが基本です。先ほども触れましたが、犬の体長の1.5倍程度の大きさが理想とされています。小さすぎるトイレでは、犬が方向転換したり姿勢を整えたりする余裕がなく、はみ出してしまう原因になります。

成長期の子犬の場合は、将来的な体格を見越して少し大きめのトイレを用意しておくのも良い方法です。また、複数のトイレを設置する場合は、それぞれのサイズを統一しておくと犬が混乱しにくくなります。

トイレの形状も重要です。オス犬でマーキングの癖がある場合は、L字型のトイレや壁付きタイプを選ぶと、壁に尿がかかるのを防げます。犬の性別や行動パターンに合わせて、最適なトイレを選んであげてください。

2. 落ち着いて排泄できる静かな場所に設置する

トイレの設置場所選びは、失敗を減らす大きなポイントになります。犬は排泄中は無防備な状態になるため、本能的に安全で静かな場所を好みます。人の出入りが激しい場所や、大きな音がする場所は避けましょう。

具体的には、リビングの隅や廊下の奥、寝室の片隅など、人目につきにくく落ち着ける場所が適しています。ただし、犬が移動するのに遠すぎる場所だと、間に合わずに失敗してしまうこともあるので注意が必要です。

また、寝床とトイレはある程度離しておくことも大切です。犬は本能的に自分の寝る場所の近くでは排泄したがらないため、寝床のすぐ横にトイレがあると使わないことがあります。適度な距離を保ちつつ、犬がストレスなくアクセスできる場所を見つけてあげてください。

3. こまめにトイレシートを交換する

清潔なトイレ環境を保つことは、失敗を防ぐ基本です。排泄のたびにトイレシートを交換できれば理想的ですが、難しい場合でも少なくとも1日2〜3回は交換するようにしましょう。

特に子犬は排泄回数が多いため、シートがすぐに汚れてしまいます。吸収力の高いシートを選んだり、トイレトレーを複数用意したりする工夫も有効です。留守番時間が長い家庭では、自動でシートが入れ替わるタイプのトイレを検討するのも一つの方法です。

また、消臭スプレーを使いすぎると、犬がトイレの場所を認識しにくくなることがあります。完全に無臭にするのではなく、ほんのり尿の匂いが残る程度にしておくと、犬が「ここがトイレだ」と判断しやすくなります。清潔さと犬の認識のバランスを取ることが大切です。

成功率を上げるしつけ直しの基本ステップ

環境を整えたら、次は実際のしつけ直しに取り組んでいきましょう。トイレトレーニングは焦らず、一つひとつのステップを確実に進めることが成功への近道です。ここでは成功率を上げる4つの基本ステップを紹介します。

1. トイレのサインを見逃さずに観察する

トイレトレーニングで最も重要なのが、犬の排泄サインを見逃さないことです。犬は排泄したくなると、必ず何らかのサインを出しています。そのサインに気づいてタイミングよくトイレへ誘導できれば、成功率は格段に上がります。

典型的な排泄サインには、床の匂いを嗅ぎながらクルクル回る、そわそわと落ち着きがなくなる、特定の場所をウロウロする、といった行動があります。また、急に遊びを中断して真剣な表情になったり、後ろ足を踏ん張るような姿勢を取ったりすることもあります。

これらのサインは犬によって個体差があるため、日頃から愛犬の行動をよく観察しておくことが大切です。「あ、この動きはトイレのサインだ」と気づけるようになれば、失敗する前に誘導できるようになります。最初は見逃してしまうこともあるかもしれませんが、根気強く観察を続けてください。

2. タイミングを見計らってトイレへ誘導する

排泄のサインを見つけたら、すぐにトイレへ誘導しましょう。焦らず落ち着いた声で「トイレ、トイレ」などの決まった言葉をかけながら、トイレの場所まで連れて行きます。

誘導するときは、犬を抱き上げて運ぶのではなく、自分の足で歩いてトイレまで行けるように促すのがポイントです。毎回同じ動線でトイレに向かうことで、犬は「この道を通るとトイレがある」と覚えていきます。

トイレに着いたら、排泄するまで静かに見守ります。あまり見つめすぎたり、声をかけすぎたりすると、犬が緊張して排泄できなくなることがあるので注意してください。犬がリラックスして排泄できる雰囲気を作ることが大切です。

3. 成功したら3秒以内にたくさん褒める

トイレで排泄が成功したら、その瞬間にたくさん褒めてあげることが何より重要です。犬は「今やったこと」と「褒められたこと」を結びつけて学習するため、褒めるタイミングは排泄が終わった直後、できれば3秒以内が理想です。

「いい子!」「上手にできたね!」と明るく高めの声で褒めながら、体を撫でてあげましょう。犬が大喜びするくらいオーバーリアクションで褒めるのがコツです。飼い主さんが喜んでいる様子を見て、犬は「トイレで排泄すると良いことがある」と理解していきます。

逆に、トイレを離れてから数分後に褒めても、犬は何に対して褒められているのかわかりません。タイミングがズレると学習効果が薄れてしまうため、成功の瞬間を見逃さずにその場で褒めることを徹底してください。

4. ご褒美のおやつを与えて記憶に残す

言葉で褒めるだけでなく、ご褒美のおやつを与えるとさらに効果的です。おやつという具体的な報酬があることで、犬の記憶にしっかりと「トイレ成功=良いこと」という結びつきが定着します。

おやつは小さめのサイズで、犬が大好きな味のものを選びましょう。トイレトレーニング専用のご褒美として、特別感のあるおやつを用意しておくのもおすすめです。毎回同じおやつを使うことで、犬は「このおやつがもらえる=トイレ成功」と結びつけて覚えていきます。

ただし、おやつの与えすぎには注意が必要です。トイレトレーニングが進んで成功が当たり前になってきたら、徐々におやつの頻度を減らしていき、最終的には言葉で褒めるだけにシフトしていきましょう。おやつはあくまで学習を助けるツールとして上手に活用してください。

失敗してしまったときの正しい対応

どんなにがんばってもトイレの失敗はゼロにはなりません。大切なのは、失敗したときにどう対応するかです。ここでの対応を間違えると、かえって失敗が増えてしまうこともあるので注意が必要です。

1. 叱らずに淡々と片付ける

トイレを失敗したとき、つい「ダメでしょ!」と叱りたくなる気持ちはよくわかります。けれど、失敗を叱ることは逆効果になってしまうのです。

犬は時間が経ってから叱られても、何に対して叱られているのか理解できません。それどころか、「排泄すること自体が悪いこと」と誤解してしまい、飼い主さんの目を盗んで隠れて排泄するようになってしまいます。これでは本末転倒です。

失敗を見つけたら、無言で淡々と片付けるのが正解です。犬に注目せず、感情を見せずに、ただ掃除をするだけ。この対応が「失敗しても何も良いことがない」というメッセージになります。一方で成功したときだけは大げさに褒めることで、犬は自然と成功を選ぶようになっていきます。

2. ニオイが残らないようしっかり消臭する

トイレの失敗跡をただ拭き取るだけでは不十分です。犬の嗅覚は人間の数千倍から数万倍も優れているため、人間には気にならないレベルの匂いでも、犬にははっきりと残っています。

尿の匂いが残っていると、犬は「ここがトイレだ」と勘違いして、同じ場所で繰り返し排泄してしまいます。この悪循環を断ち切るには、徹底的な消臭が必要です。

市販のペット用消臭剤や酵素系のクリーナーを使って、匂いの元から分解するように掃除しましょう。特にカーペットやソファなど布製品に染み込んだ場合は、表面だけでなく内部までしっかり処理することが大切です。何度も同じ場所で失敗する場合は、その場所に物を置いて近づけないようにする対策も有効です。

3. 失敗した場所を犬に見せない

掃除をするとき、犬を近くに呼んで「ほら、ダメでしょ」と失敗箇所を見せる飼い主さんがいますが、これもNGです。犬は現行犯でなければ理解できないため、後から見せられても混乱するだけです。

それどころか、失敗した場所に連れて行くことで、犬は「ここで排泄すると飼い主さんが来てくれる」と間違った学習をしてしまう可能性もあります。注目してほしくて、わざとその場所で排泄するようになってしまうのです。

失敗した場所の掃除は、犬を別の部屋に移動させてから行うのがベストです。犬には失敗を意識させず、成功体験だけを積み重ねていくことが、トイレトレーニング成功の秘訣になります。

トイレトレーニングで意識したい排泄のタイミング

犬の排泄にはパターンがあります。そのタイミングを知っておくと、失敗する前にトイレへ誘導しやすくなり、成功率が大きく上がります。ここでは特に排泄しやすい4つのタイミングを紹介します。

1. 朝起きた直後

犬が寝起きのタイミングは、最も排泄しやすい時間帯の一つです。夜の間に膀胱に溜まった尿を、朝起きてすぐに出したいと感じるのは人間と同じです。

朝、愛犬が目を覚ましたら、まず最初にトイレへ誘導する習慣をつけましょう。寝起きはまだ体が完全に目覚めていないため、排泄のサインがわかりにくいことがあります。サインを待たずに、起きたらすぐトイレへ連れて行くのがポイントです。

朝のトイレタイムを習慣化することで、犬も「朝起きたらトイレに行く」というルーティンを覚えていきます。毎日同じ時間に起きて、同じ流れでトイレへ誘導することで、犬の体内時計も整っていくでしょう。

2. 食事やおやつの後

食事の後、15分から30分程度で排泄したくなるのが犬の一般的なパターンです。食べ物が胃に入ることで腸が刺激され、排便のリズムが生まれるためです。

食事が終わったら、少し時間をおいてトイレへ誘導しましょう。特に子犬は消化が早く、食後すぐに排泄することもあります。愛犬の排泄リズムを観察して、ベストなタイミングを見つけてください。

おやつを食べた後も同様です。少量のおやつでも腸が刺激されることがあるため、おやつタイムの後もトイレのタイミングとして意識しておくと良いでしょう。食事やおやつの時間を規則正しくすることで、排泄のタイミングも予測しやすくなります。

3. 遊びや運動の後

遊びや散歩などで体を動かした後も、排泄しやすいタイミングです。運動によって腸が刺激され、排便を促すことがあります。また、興奮して水を飲む量が増えることで、尿意も起こりやすくなります。

室内で元気に遊んだ後や、散歩から帰ってきた後には、必ずトイレへ誘導する習慣をつけましょう。特に子犬は遊びに夢中になりすぎて、排泄のタイミングを逃してしまうことがあります。遊びが一段落したら、すぐにトイレチェックです。

ただし、興奮しすぎている状態ではトイレに集中できないこともあります。少し落ち着くまで待ってから、リラックスした雰囲気でトイレへ誘導するのがコツです。

4. 興奮した後や落ち着いたとき

来客があって興奮した後や、逆に興奮から落ち着いたタイミングも排泄しやすい時間帯です。感情の高ぶりが収まると、体が自然とリラックスして排泄モードに入ります。

また、お昼寝から目覚めた後も、朝起きた時と同じように排泄したくなるタイミングです。短時間の昼寝でも、起きたらトイレへ誘導する習慣をつけておくと失敗が減ります。

犬によって排泄のタイミングは微妙に異なるため、これらを参考にしながら、愛犬独自のパターンを見つけていくことが大切です。排泄のタイミングを記録しておくと、傾向が見えてきて対応しやすくなるでしょう。

年齢別のしつけ直しで気をつけたいポイント

トイレのしつけ直しは、犬の年齢によってアプローチを変える必要があります。子犬、成犬、老犬では体の状態も学習能力も異なるため、それぞれに合った方法を選ぶことが成功への近道です。

1. 子犬の場合

子犬は学習能力が高い反面、膀胱のコントロールがまだ未熟で、排泄の回数も多いのが特徴です。生後2〜3ヶ月の子犬だと、2時間おきにトイレが必要になることもあります。

子犬のトイレトレーニングで大切なのは、失敗を前提に考えることです。完璧を求めすぎず、少しでも成功したら大げさに褒める姿勢が重要になります。子犬は記憶が定着するまで時間がかかるため、根気強く何度も繰り返し教えていく必要があります。

また、子犬は体が小さいため、トイレまでの距離が遠すぎると間に合わないことがあります。最初は部屋のあちこちにトイレを設置して、徐々に数を減らしていく方法も効果的です。成功体験をたくさん積ませることを優先してください。

2. 成犬の場合

「成犬になってからのしつけ直しは難しい」と思われがちですが、決してそんなことはありません。成犬でも正しい方法で根気強く取り組めば、トイレを覚えることは十分可能です。

成犬の場合、すでに間違った習慣が身についていることが多いため、その習慣を変えることから始める必要があります。例えば、カーペットで排泄する癖がついている場合は、一時的にカーペットを撤去したり、トイレシートをカーペットに似た素材のものにしたりする工夫が有効です。

成犬は子犬よりも集中力があり、一度理解すれば定着も早いというメリットがあります。焦らず、一つひとつのステップを確実に進めていけば、必ず改善していきます。「もう遅い」と諦めずに取り組んでください。

3. 老犬の場合

老犬のトイレの失敗は、しつけの問題ではなく体の衰えが原因であることが多いです。筋力の低下で我慢ができなくなったり、認知症でトイレの場所がわからなくなったり、関節炎で移動が困難になったりします。

老犬の場合は、しつけ直しよりも環境を整えることを優先しましょう。トイレの数を増やして移動距離を短くする、滑りにくい床材に変える、トイレの縁を低くして入りやすくするなど、体に負担をかけない工夫が必要です。

また、頻尿になっている場合は病気の可能性もあるため、動物病院で相談することをおすすめします。老犬の失敗を叱るのは絶対にNGです。体がいうことを聞かないだけなので、温かく見守りながらサポートしてあげてください。

よくあるトイレ失敗のパターンと対策

トイレの失敗には、よくあるパターンがあります。多くの飼い主さんが悩んでいる代表的な3つのパターンと、その具体的な対策方法を見ていきましょう。

1. サークルから出ると失敗する

サークル内ではちゃんとトイレで排泄できるのに、部屋に放すと失敗してしまう。このパターンで悩んでいる飼い主さんは本当に多いです。

これは、犬が「サークル内のトイレ」と「部屋全体でのトイレの場所」を別のものとして認識していることが原因です。狭いサークル内では選択肢がないため正しく排泄できますが、広い部屋に出ると混乱してしまうのです。

対策としては、サークルから出す時間を少しずつ延ばしていく方法が効果的です。最初は5分だけ出して、すぐにサークルに戻してトイレを促します。成功したら大げさに褒めて、徐々に出している時間を延ばしていきます。この方法で、部屋全体でもトイレの場所を認識できるようになっていきます。

2. おしっこだけ失敗してしまう

うんちはトイレでできるのに、おしっこだけ失敗してしまうケースも珍しくありません。おしっこは回数が多く、我慢できる時間も短いため、うんちより失敗しやすいのです。

また、おしっこは無意識のうちに少量漏れてしまうこともあります。興奮したとき、怖がったとき、リラックスしすぎたときなど、感情の変化で漏れることもあるため、完全にコントロールするのが難しいのです。

対策としては、おしっこのタイミングをより細かく観察することが重要です。水を飲んだ後は30分以内にトイレへ誘導する、遊びの途中でも定期的にトイレタイムを設けるなど、こまめな誘導を心がけましょう。おしっこの成功率が上がれば、犬の自信にもつながっていきます。

3. 決まった場所で繰り返し失敗する

いつも同じ場所で失敗してしまう場合、その場所に尿の匂いが残っている可能性が高いです。犬は「匂いのする場所=トイレ」と認識するため、一度失敗した場所で繰り返し排泄してしまうのです。

この悪循環を断ち切るには、徹底的な消臭が不可欠です。酵素系のクリーナーで何度も拭き、可能であればその場所に家具を置いたり、アルミホイルを敷いたりして、近づけないようにする物理的な対策も有効です。

また、その場所がトイレと勘違いされやすい条件を持っていないかチェックしましょう。柔らかいカーペットや、排水口の近くなど、犬が「ここで排泄しても良さそう」と思う要素があるかもしれません。環境を見直すことで、失敗パターンを断ち切れることがあります。

トイレの失敗が続くときにチェックすべきこと

トイレトレーニングをがんばっているのに失敗が続く場合、何か見落としている原因があるかもしれません。しつけの問題ではない可能性も考えて、以下の3つのポイントをチェックしてみてください。

1. 病気のサインが出ていないか

トイレの失敗が病気のサインであることは少なくありません。特に以下のような症状が見られる場合は、早めに獣医師に相談することをおすすめします。

  • おしっこの回数が急に増えた
  • 水を異常に飲むようになった
  • おしっこに血が混じっている
  • 排泄時に痛そうな様子がある
  • おしっこの色や匂いがいつもと違う

これらは膀胱炎、尿路結石、糖尿病、腎臓病などのサインである可能性があります。病気が原因の場合、しつけだけでは改善できないため、まずは健康面のチェックが優先です。

特にシニア犬の場合は、認知症や筋力低下、ホルモンバランスの乱れなど、加齢に伴う体の変化が失敗の原因になっていることもあります。愛犬の年齢や体調を考慮して、適切な対応を選んでください。

2. 生活環境に変化がなかったか

引っ越し、模様替え、家族構成の変化、新しいペットの登場など、生活環境の変化は犬にとって大きなストレスになります。そのストレスがトイレの失敗として現れることがあるのです。

環境の変化があった場合は、犬が新しい環境に慣れるまで時間がかかることを理解してあげてください。焦らず、一からトイレの場所を教え直す気持ちで取り組みましょう。環境が安定すれば、自然と失敗も減っていきます。

また、飼い主さんの生活リズムの変化も影響します。在宅勤務から通勤に変わった、仕事が忙しくなって散歩の時間が減ったなど、犬との関わり方が変わると、犬は不安を感じてトイレに失敗しやすくなります。可能な範囲で、犬との時間を確保するよう心がけてください。

3. トイレシートの種類や匂いを変えていないか

意外と見落としがちなのが、トイレシートの種類や匂いの変化です。犬は嗅覚が敏感なため、いつもと違う匂いのシートには違和感を覚えて使わないことがあります。

メーカーを変えた、香り付きのシートに変えた、厚さの異なるタイプに変えたなど、些細な変更でも犬にとっては大きな違いです。トイレシートを変更した時期と失敗が増えた時期が重なっていないか、振り返ってみてください。

もしシートの変更が原因だと思われる場合は、元のシートに戻すか、新しいシートと古いシートを混ぜて使うなど、徐々に慣らしていく方法を試してみましょう。犬にとっての小さな違和感が、失敗の大きな原因になることもあるのです。

トイレの成功率を高めるちょっとした工夫

基本的なしつけに加えて、ちょっとした工夫をプラスすることで、トイレの成功率はさらに上がります。すぐに実践できる3つの工夫を紹介しましょう。

1. トイレシートを広めに敷き詰める

トイレトレーニングの初期段階では、トイレシートを広めに敷き詰める方法が効果的です。失敗を減らして成功体験を増やすことが最優先だからです。

最初は部屋の一角全体にシートを敷き詰めておき、どこで排泄しても成功になるようにします。徐々にシートの範囲を狭くしていくことで、自然と正しいトイレの場所を覚えていくのです。

「それだと意味がないのでは?」と思うかもしれませんが、失敗を叱られる経験よりも、成功を褒められる経験を積む方が、学習効果は遥かに高いのです。遠回りに見えても、確実に成功へと近づいていく方法です。

2. トイレの近くに柔らかい敷物を置かない

犬は柔らかい素材の上で排泄するのを好む傾向があります。カーペット、マット、クッションなどの柔らかい敷物があると、そこで排泄してしまいやすいのです。

トイレの周辺には柔らかい敷物を置かず、なるべくフローリングのままにしておくことをおすすめします。犬が「柔らかい場所=トイレシート」と結びつけて覚えられるようにするためです。

もしどうしてもカーペットを敷きたい場合は、洗えるタイプを選び、失敗したらすぐに洗濯できるようにしておきましょう。または、トイレトレーニングが完全に定着するまでは、カーペット類を一時的に撤去することも検討してください。

3. 排泄を促す声かけを習慣にする

トイレへ誘導するときや、排泄中に決まった言葉をかける習慣をつけると、犬はその言葉を排泄のキーワードとして覚えていきます。「トイレ、トイレ」「シーシー」「ワンツー」など、短くてわかりやすい言葉が良いでしょう。

毎回同じ言葉を使うことで、犬はその言葉を聞くと「今は排泄の時間だ」と理解するようになります。外出先や旅行先でも、この声かけがあれば決められた場所で排泄しやすくなるため、覚えておくと便利です。

ただし、排泄中に声をかけすぎると集中できなくなることもあるので、適度な声かけを心がけてください。犬がリラックスして排泄できる雰囲気を保ちながら、さりげなくキーワードを伝えるのがコツです。

まとめ

トイレの失敗には必ず理由があり、その理由を理解して適切に対応すれば、改善の道は必ず開けます。環境を整え、タイミングを見計らい、成功したら思い切り褒める。この基本を繰り返すことで、愛犬は少しずつトイレを覚えていくはずです。

忘れないでほしいのは、トイレトレーニングに近道はないということです。焦らず、叱らず、根気強く向き合うことが何より大切になります。失敗しても落ち込まず、小さな成功を一緒に喜んであげてください。愛犬との信頼関係を深めながら、ゆっくりと前に進んでいきましょう。

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