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イングリッシュコッカースパニエルは陽気で愛情深い?耳のケアや抜け毛・運動欲求の満たし方を解説

GOOD DOG編集部

イングリッシュコッカースパニエルを飼いたいと思ったとき、性格や日々のお手入れについて気になりますよね。

この犬種はふわふわの垂れ耳と長い飾り毛が魅力的で、見た目の美しさだけでなく陽気で従順な性格から家庭犬として人気があります。ですが、垂れ耳ならではの耳のケアや抜け毛対策、十分な運動量の確保など、飼う前に知っておきたいポイントもいくつかあるのです。ここでは、イングリッシュコッカースパニエルの性格や特徴、日々のケアについて詳しく紹介していきます。

イングリッシュコッカースパニエルの性格は本当に陽気なの?

イングリッシュコッカースパニエルの性格を表すとき、よく「Merry(嬉々として楽しげ)」という言葉が使われます。実際に飼っている人からは「いつもしっぽを振っている」という声も多く聞かれるほどです。

1. 明るく活発で好奇心旺盛な性格

イングリッシュコッカースパニエルは、とにかく明るくて元気な犬種です。他の犬の倍以上しっぽを振って生活するような、そんな陽気さを持っています。

鳥猟犬として活躍していた歴史があるため、好奇心も旺盛です。新しいものや音に対して興味を示し、探索することが大好きなのです。散歩中に匂いを嗅ぎながら歩く姿を見ると、その好奇心の強さがよくわかります。

社交的な性格で、他の犬や人とも仲良くできます。ドッグランなどで初めて会う犬にも積極的に近づいていくでしょう。ただし、興奮しやすい一面もあるため、子犬の頃からの社会化トレーニングは欠かせません。

環境への適応力も高いので、さまざまな場所に連れて行っても比較的すぐに慣れてくれます。旅行やお出かけも一緒に楽しめる犬種だと言えるかもしれません。

2. 飼い主さんには従順で愛情深い

飼い主さんに対する忠誠心はとても高く、従順な性格をしています。人を喜ばせることが好きな犬種なので、褒められると本当に嬉しそうな表情を見せてくれるはずです。

愛情深い性格で、家族のそばにいることを強く願っています。暖炉のそばで暖まっていても、外出中であっても、常に人間のそばにいようとする献身的な性格です。

子どもにも優しく接してくれるので、良い遊び相手になってくれます。家族思いで穏やかな面もあるため、どんな家庭でも比較的飼いやすい犬種だと言えるでしょう。

ただし、飼い主さんへの愛情が強いぶん、甘えん坊な一面もあります。いつも飼い主さんの後をついて回ることも多いかもしれません。その姿を可愛いと思えるかどうかも、飼う前に考えておきたいポイントです。

3. 感受性が強く寂しがり屋な一面も

明るく陽気な性格の一方で、実は感受性が強く繊細な一面も持っています。物音にびっくりしてしまうこともあり、やや神経質なところがあるのです。

寂しがり屋でもあるため、長時間のお留守番は苦手です。家族と一緒に過ごす時間が少ないと、ストレスを感じてしまうかもしれません。なるべく一緒に過ごせる環境を作ってあげることが大切です。

コミュニケーション不足や運動不足によってストレスが溜まると、吠えや飛びつき、噛みつきといった問題行動につながることもあります。活発で刺激に敏感な性質があるため、こうした行動が出やすい傾向も見られるのです。

厳しい態度や強制的なしつけは逆効果になります。感受性が強いぶん、飼い主さんの言葉のトーンや表情にも敏感に反応するでしょう。優しく根気強く接することが、この犬種との良い関係を築く秘訣だと思います。

イングリッシュコッカースパニエルの見た目の特徴

大きく垂れた耳と豊富で柔らかな飾り毛が、この犬種の最大の魅力です。優雅で華やかな印象を受ける外見をしています。

1. 垂れ耳と長い飾り毛が魅力的

イングリッシュコッカースパニエルの最も特徴的な部分は、顔の両側に垂れ下がった大きな耳です。この耳にはふわふわとした長い飾り毛が生えていて、とても優雅な印象を与えます。

耳だけでなく、胸元や脚、お腹にも長い飾り毛があります。この飾り毛が風になびく姿は本当に美しく、多くの人を魅了する理由の一つでしょう。歩くたびに揺れる毛並みを見ていると、思わず見とれてしまいます。

毛色のバリエーションも豊富です。主な毛色は以下の通りです。

  • ブラック(黒一色)
  • ブラック&タン(黒とタン)
  • レッド(赤茶色)
  • ブルーローン(青みがかったグレー)
  • オレンジローン(オレンジとホワイトの混合)

どの毛色も魅力的で、それぞれに個性があります。好みの毛色を選ぶのも楽しみの一つかもしれません。

2. ダブルコートで柔らかい被毛

イングリッシュコッカースパニエルの被毛は、ダブルコート構造になっています。上毛と下毛の二層構造で、触るととても柔らかい質感です。

ダブルコートということは、換毛期には抜け毛が増えるということです。特に春と秋の換毛期には、かなりの量の毛が抜け落ちます。毎日のブラッシングが欠かせない理由はここにあります。

被毛は絹のようにしなやかで、適度なウェーブがかかっています。この質感を保つためには、定期的なシャンプーとトリミングが必要になるでしょう。お手入れに時間をかけられる人に向いている犬種だと言えます。

皮脂の分泌が多い犬種でもあるため、放置すると被毛がベタついたり臭いが出たりすることもあります。清潔に保つための日々のケアが大切です。

3. 中型犬でバランスの良い体型

体高はオスで約39〜41cm、メスで約38〜39cm程度です。体重は13〜15kg前後が標準とされています。中型犬として程よいサイズ感で、室内飼育にも適しています。

筋肉質でがっしりとした体つきをしていますが、決してずんぐりした印象ではありません。むしろバランスが取れていて、優雅さと力強さを兼ね備えた体型です。

猟犬としての歴史があるため、小型ながらも丈夫な体を持っています。スピードと持久力があり、高い運動能力の持ち主です。飛ぶものを捕まえることが得意で、さまざまな障害物も難なくクリアできる身体能力を持っています。

尾は常に揺れていて、感情表現が豊かです。嬉しいときはもちろん、何か興味があるものを見つけたときにも、しっぽをブンブン振る姿が見られるでしょう。この明るい性格が体の動きにも表れているのです。

運動欲求はどれくらい?満たし方のポイント

狩猟犬としての歴史を持つイングリッシュコッカースパニエルは、想像以上に運動が大好きな犬種です。十分な運動量を確保できるかどうかが、飼う上での重要なポイントになります。

1. 1日2回、合計1時間以上の散歩が必要

イングリッシュコッカースパニエルには、毎日たっぷりの運動が必要です。理想的には1日2回、合計で1時間以上の散歩時間を確保したいところです。

朝と夕方に30分ずつ、あるいは朝20分・夕方40分といった配分でも良いでしょう。大切なのは、毎日継続して運動の機会を作ってあげることです。雨の日も風の日も、基本的には散歩に行く必要があります。

ただし、単調な散歩だけでは物足りないかもしれません。同じコースを歩くだけでなく、たまには違う場所を探索させてあげると、好奇心旺盛な性格が満たされるはずです。

散歩中は匂いを嗅ぐ時間もたっぷり取ってあげましょう。鳥猟犬としての本能が残っているため、鼻を使った活動は大きな喜びになります。急いで歩くだけでなく、犬のペースに合わせることも大切です。

2. ドッグランやボール遊びで走らせる

散歩だけでなく、思いっきり走らせる時間も必要です。ドッグランに連れて行って自由に走り回らせてあげると、ストレス解消になります。

ボール遊びや取ってこい遊びは、この犬種と相性抜群です。物を回収する習性があるため、投げたボールを取ってくる遊びを本当に楽しんでくれるでしょう。飼い主さんも一緒に楽しめるので、絆を深める良い機会になります。

走るのが好きで体力もあるため、フリスビーなどの遊びも喜ぶかもしれません。ただし、関節に負担がかかりすぎないよう、激しすぎる運動は避けた方が良いでしょう。特に成長期の子犬には注意が必要です。

週に数回はこうした運動の機会を作ってあげたいところです。運動不足になると、家の中で落ち着きがなくなったり、問題行動が出たりすることもあります。

3. 狩猟犬の本能を満たす遊びを取り入れる

鳥猟犬として活躍していた歴史があるため、飛ぶものを追いかける本能が残っています。この本能を満たすような遊びを取り入れると、精神的にも満足できるはずです。

例えば、フェザー(羽のおもちゃ)を使った遊びは喜ぶかもしれません。羽が風になびく様子を見ると、本能的に追いかけたくなるのでしょう。ただし、興奮しすぎには注意が必要です。

ノーズワーク(嗅覚を使った遊び)もおすすめです。おやつを隠して探させる遊びは、狩猟犬としての能力を活かせます。室内でもできるので、雨の日の運動不足解消にも役立つでしょう。

アジリティなどのドッグスポーツにも適した犬種です。人と作業をすることが好きな性格なので、飼い主さんと一緒に何かに取り組むことに大きな喜びを感じます。興味があれば、ドッグスポーツの教室に通ってみるのも良いかもしれません。

4. 運動不足だとストレスがたまりやすい

十分な運動ができないと、ストレスが溜まって問題行動につながることがあります。吠えが増えたり、家具を噛んだり、飛びつきが激しくなったりするかもしれません。

運動不足とコミュニケーション不足は、この犬種にとって大きなストレス要因です。体力があって活発な犬種だからこそ、エネルギーの発散場所を作ってあげることが必要なのです。

忙しくて散歩の時間が取れない日もあるかもしれません。そんなときは、室内でできる遊びを工夫してみましょう。引っ張りっこ遊びや、おもちゃを使った遊びでも、ある程度のエネルギー発散はできます。

戸外で過ごす時間をしっかり確保できるかどうか、飼う前によく考えておきたいポイントです。運動が大好きな犬種なので、アクティブなライフスタイルの飼い主さんに向いています。

耳のケアはどうして大切なの?

イングリッシュコッカースパニエルを飼う上で、最も気をつけたいのが耳のケアです。垂れ耳という構造上、どうしても耳のトラブルが起きやすい犬種なのです。

1. 垂れ耳で外耳炎になりやすい犬種

大きく垂れ下がった耳は見た目には可愛らしいのですが、通気性が悪いという問題があります。耳の中が蒸れやすく、細菌やカビが繁殖しやすい環境になってしまうのです。

コッカースパニエルは外耳炎の好発犬種として知られています。実際に、慢性の外耳炎で悩んでいる飼い主さんも少なくありません。一度外耳炎になると、治療に時間がかかることも多いのです。

外耳炎の症状としては、耳を痒がる、頭を振る、耳から臭いがする、耳垢が増えるなどがあります。こうした様子が見られたら、早めに動物病院を受診しましょう。放置すると悪化して、治療が難しくなってしまいます。

特に耳垢腺腫による慢性外耳炎は、この犬種に多い病気です。定期的な耳のチェックと予防的なケアが、何よりも大切だと言えるでしょう。

2. 2週間に1回は耳掃除をする

予防のためには、定期的な耳掃除が欠かせません。理想的には2週間に1回程度、耳の中をチェックして掃除をしてあげましょう。

耳掃除の手順は以下の通りです。

手順内容
1. 耳の中を確認耳垢の量や色、臭いをチェック
2. イヤークリーナーを使用専用のクリーナーを耳の中に垂らす
3. マッサージ耳の付け根を優しくマッサージして汚れを浮かせる
4. 拭き取りコットンやガーゼで汚れを拭き取る

耳掃除のやりすぎも良くありません。頻繁にやりすぎると、かえって耳の中を傷つけてしまうことがあります。適度な頻度を守ることが大切です。

もし耳掃除に自信がない場合は、トリミングサロンや動物病院でやってもらうこともできます。最初は専門家に教えてもらいがら、正しい方法を学ぶと良いかもしれません。

3. 耳の中が蒸れやすく汚れがたまりやすい

垂れ耳で長い飾り毛があるため、耳の中は常に湿度が高い状態になりがちです。特に散歩の後や雨の日は、耳の中が濡れていることもあります。

湿った状態が続くと、細菌が繁殖しやすくなります。散歩から帰ったら、耳の中をチェックして、濡れていたら軽く拭いてあげましょう。この習慣だけでも、外耳炎の予防につながります。

耳垢が茶色や黒っぽい色をしていたり、量が多かったりする場合は注意が必要です。通常の耳垢は薄い黄色や白っぽい色をしています。異常を感じたら、すぐに動物病院で診てもらいましょう。

定期的に耳の臭いもチェックしてください。健康な耳であれば、ほとんど臭いはしません。嫌な臭いがする場合は、何らかのトラブルが起きている可能性があります。

4. 食事中はスヌードで耳を保護する

長い耳が食事の邪魔になることもあります。食べている最中に耳が食器に入ってしまい、汚れてしまうのです。

この問題を解決するのが、スヌードという耳カバーです。食事中に耳を頭の上でまとめておくことで、食べ物で汚れるのを防げます。スヌードは犬用品店やインターネットで購入できます。

スヌードを嫌がる子もいるかもしれません。その場合は、シュシュなどで軽く耳をまとめるだけでも効果があります。食事後は必ず外してあげましょう。長時間つけたままにすると、耳が蒸れてしまいます。

食事の後は、耳の周りを濡れタオルで拭いてあげると良いでしょう。食べかすや水滴が残っていると、それが汚れや臭いの原因になることもあります。

抜け毛対策とブラッシングの方法

ダブルコートの犬種であるイングリッシュコッカースパニエルは、抜け毛が多い犬種です。特に換毛期には、かなりの量の毛が抜けます。

1. 換毛期は特に抜け毛が多くなる

春と秋の年2回、換毛期があります。この時期は、下毛がごっそりと抜け落ちるため、抜け毛の量は普段の何倍にもなるでしょう。

換毛期には、床に毛が散らばったり、服に毛がついたりすることが増えます。こまめに掃除をしても、すぐに毛が落ちているという状態になるかもしれません。抜け毛を完全に防ぐことはできないので、ある程度は覚悟が必要です。

換毛期以外の時期も、少しずつ毛は抜けています。ダブルコートの犬種は一年中抜け毛があると考えておいた方が良いでしょう。抜け毛が気になる人には、あまり向いていない犬種かもしれません。

ただし、適切なブラッシングとケアをすることで、抜け毛の量をある程度コントロールすることはできます。日々のお手入れが大切なのです。

2. 毎日のブラッシングが基本

イングリッシュコッカースパニエルには、毎日のブラッシングが欠かせません。ブラッシングをすることで、抜け毛を取り除き、毛玉を防ぐことができます。

ブラッシングに必要な道具と手順は以下の通りです。

道具道具用途
スリッカーブラシ表面の毛をとかし、抜け毛を取る
コーム(櫛)毛玉をチェックし、細かい部分を整える
ピンブラシ仕上げに全体を整える

ブラッシングは、毛並みに沿って優しく行います。特に耳の後ろ、脇の下、内股などは毛玉ができやすい部分なので、丁寧にとかしましょう。

ブラッシングの時間は、犬とのコミュニケーションの時間でもあります。優しく声をかけながら行うと、犬もリラックスしてくれるはずです。嫌がる場合は、少しずつしょう。

換毛期には、通常よりも時間をかけてブラッシングする必要があります。1日2回行うのも良いかもしれません。抜け毛をしっかり取り除くことで、皮膚の健康も保てます。

3. 月2回程度のシャンプーで清潔に

皮脂の分泌が多い犬種なので、定期的なシャンプーも必要です。月に2回程度を目安にシャンプーをしてあげましょう。

シャンプーの頻度が多すぎると、必要な皮脂まで洗い流してしまい、皮膚が乾燥することがあります。逆に少なすぎると、皮脂が溜まって臭いやベタつきの原因になります。犬の状態を見ながら、適切な頻度を見つけましょう。

シャンプーの際は、犬用のシャンプーを使ってください。人間用のシャンプーは、犬の皮膚には刺激が強すぎます。特に敏感肌の子には、低刺激のものを選ぶと良いでしょう。

シャンプー後は、しっかりと乾かすことが大切です。特に耳の中や脇の下など、乾きにくい部分は念入りに乾かしましょう。生乾きのままにすると、雑菌が繁殖して皮膚トラブルの原因になります。

4. 毛玉ができやすいので注意が必要

長い飾り毛は絡まりやすく、毛玉ができやすいという特徴があります。特に耳の後ろ、前足の付け根、内股などは要注意です。

毛玉を見つけたら、早めに対処しましょう。小さな毛玉であれば、指で優しくほぐすことができます。大きくなってしまった毛玉は、コームやスリッカーブラシを使って少しずつほぐしていきます。

どうしてもほぐせない毛玉は、無理に引っ張らないでください。皮膚を痛めてしまう可能性があります。そんなときは、ハサミで毛玉の根元から切り取るか、トリマーさんにお願いするのが安全です。

毎日のブラッシングを習慣にしていれば、大きな毛玉ができることは防げます。少しの時間でも良いので、毎日触ってあげる習慣をつけましょう。

しつけはしやすい?トレーニングのコツ

賢く従順な性格のイングリッシュコッカースパニエルは、比較的しつけしやすい犬種です。ただし、感受性が強いという特性を理解した上でトレーニングすることが大切です。

1. 賢く従順でしつけしやすい犬種

人を喜ばせることが好きな性格なので、トレーニングにも前向きに取り組んでくれます。人の要求を素直に受け入れ、ポジティブな反応ができる犬種です。

基本的なコマンド(お座り、待て、伏せ、呼び戻しなど)の習得は比較的早いでしょう。賢いので、一度覚えたことはしっかりと記憶してくれます。

ただし、訓練性能が良いからといって、しつけをしなくても良いわけではありません。むしろ、賢いぶん早い段階からしっかりとトレーニングすることが大切です。悪い習慣も早く覚えてしまうからです。

子犬の頃からの社会化トレーニングは特に重要です。さまざまな人、犬、音、場所に慣れさせることで、バランスの取れた性格に育ちます。

2. 褒めて伸ばすポジティブな方法が効果的

イングリッシュコッカースパニエルのしつけには、褒めて伸ばす方法が最適です。上手にできたときは、大げさなくらい褒めてあげましょう。

ご褒美としておやつを使うのも効果的です。ただし、おやつに頼りすぎると、おやつがないと言うことを聞かなくなることもあります。徐々におやつの頻度を減らし、褒め言葉だけでも喜ぶように導いていきましょう。

トレーニングは短時間で楽しく行うのがコツです。長時間の訓練は犬も飽きてしまいます。1回5〜10分程度を、1日に数回行う方が効果的でしょう。

トレーニングを日々のコミュニケーションとして取り入れることも大切です。食事の前、ケージから出すとき、散歩に行くとき、帰ったときなど、生活の中に複数回取り入れると定着しやすくなります。

3. 厳しい態度や強制は逆効果

感受性が強い犬種なので、厳しい態度や強制的な方法は逆効果になります。怒鳴ったり、体罰を加えたりすると、恐怖心を抱いてしまい、信頼関係が崩れてしまうでしょう。

失敗したときに叱るよりも、正しい行動ができたときに褒める方が効果があります。ポジティブな強化を中心にしたトレーニングを心がけましょう。

もし問題行動が出た場合は、なぜその行動をしているのか原因を考えることが大切です。運動不足、コミュニケーション不足、ストレスなど、何らかの理由があるはずです。原因を取り除くことで、問題行動も自然と減っていきます。

独立心が強い一面もあるため、気を取られると反対方向に向かうこともあります。早めのトレーニングで、飼い主さんが立場が上であることを教えることも必要です。ただし、これも優しく根気強く教えていきましょう。

4. 性格が落ち着くまで時間がかかることも

若いうちは特に活発で、落ち着きがないこともあります。成犬になるにつれて徐々に落ち着いてくるので、焦らず見守ることも大切です。

ただし、稀に激怒症候群(レイジ・シンドローム)という先天性疾患を持っている個体もいます。きっかけがないのに突然攻撃的になる、周囲のものを壊す、人や動物を攻撃するといった特徴があります。

この疾患はしつけで改善されることはなく、薬の服用などの治療が必要になります。もしこうした様子が見られたら、早めにかかりつけの動物病院で相談しましょう。疾患との区別をつけるためにも、若齢期からのトレーニングは大切です。

通常の活発さと疾患による攻撃性は違います。ほとんどの個体は優しく従順な性格をしているので、過度に心配する必要はありません。ただし、こうした可能性があることも知っておくと良いでしょう。

定期的なトリミングも必要

被毛が長く伸びる犬種なので、定期的なトリミングが必要になります。自宅でのお手入れだけでなく、プロのトリマーさんにお願いすることも考えておきましょう。

1. 6〜8週ごとのトリミングが目安

トリミングサロンに通う頻度は、6〜8週間に1回程度が一般的です。被毛の伸びる速度や好みのスタイルによって、多少前後することもあります。

トリミングでは、全身のカット、爪切り、耳掃除、肛門腺絞りなどを行ってもらえます。特に爪切りは、自宅で行うのが難しい場合も多いので、プロにお願いするのが安心です。

トリミングの料金は、サロンや地域によって異なりますが、中型犬なのでそれなりの費用がかかります。毎月の費用として、トリミング代を予算に入れておく必要があるでしょう。

トリミングサロンを選ぶときは、犬の扱いが丁寧で、飼い主の希望をしっかり聞いてくれるところを選びましょう。口コミなどを参考にするのも良いかもしれません。

2. 足裏の毛の処理で関節への負担を軽減

足裏の毛が伸びすぎると、フローリングで滑りやすくなります。滑ることで関節に負担がかかり、怪我や関節疾患のリスクが高まってしまうのです。

足裏の毛は、自宅でもバリカンやハサミで処理できます。肉球の間からはみ出している毛を、肉球と同じ高さになるようにカットしましょう。

もし自分で行うのが不安な場合は、トリミングサロンでお願いすることもできます。足裏カットだけなら、比較的短時間で終わるはずです。

イングリッシュコッカースパニエルは股関節形成不全になりやすい犬種でもあります。関節への負担を減らすためにも、足裏の毛の処理はこまめに行いましょう。

3. カットスタイルを楽しめる犬種

イングリッシュコッカースパニエルは、さまざまなカットスタイルを楽しめる犬種です。飾り毛を長く残すエレガントなスタイルから、短くカットして動きやすくするスポーティなスタイルまで、好みに合わせて選べます。

夏場は短めにカットして涼しく過ごせるようにするのも良いでしょう。冬場は少し長めにして、温かさを保つこともできます。季節に合わせてスタイルを変えるのも楽しみの一つかもしれません。

ただし、あまり短くカットしすぎると、この犬種の魅力である飾り毛の美しさが失われてしまいます。トリマーさんと相談しながら、犬の個性を活かしたスタイルを見つけましょう。

ドッグショーに出すような個体でなければ、機能性を重視したカットでも問題ありません。お手入れのしやすさや犬の快適さを第一に考えてあげると良いでしょう。

かかりやすい病気と予防のポイント

どの犬種にも、かかりやすい病気というものがあります。イングリッシュコッカースパニエルも例外ではなく、いくつか注意すべき疾患があります。

1. 進行性網膜萎縮症は遺伝性の病気

進行性網膜萎縮症(PRA)は、網膜が徐々に変性して視力が低下していく遺伝性の病気です。イングリッシュコッカースパニエルは、この病気の好発犬種として知られています。

初期症状としては、暗いところで見えにくくなる夜盲が現れます。徐々に進行して、最終的には失明してしまうこともある病気です。

残念ながら、現在のところ有効な治療法はありません。遺伝性の病気なので、予防することも難しいのです。ただし、親犬が遺伝子検査を受けているブリーダーから迎えることで、リスクを減らすことはできます。

もし視力が低下してきたら、家具の配置を変えないなど、生活環境を工夫してあげましょう。犬は嗅覚や聴覚が優れているので、視力が低下しても意外と普通に生活できることが多いのです。

2. 股関節形成不全に注意が必要

股関節形成不全は、股関節の発育に異常が起こる病気です。中型犬から大型犬に多く見られ、イングリッシュコッカースパニエルも好発犬種の一つです。

症状としては、歩き方がおかしい、走りたがらない、階段の昇り降りを嫌がる、腰を振って歩くなどが見られます。重症の場合は、痛みで動くことを嫌がることもあるでしょう。

この病気も遺伝的要因が大きいため、親犬の股関節の状態を確認してから迎えることが望ましいです。また、成長期に太りすぎると股関節に負担がかかるため、適正体重を維持することも大切です。

滑りやすい床も股関節に負担をかけます。フローリングにはマットを敷くなど、関節に優しい環境を整えてあげましょう。

3. 白内障や緑内障など目の病気

進行性網膜萎縮症以外にも、白内障や緑内障などの目の病気にかかりやすい傾向があります。目の病気は視力に関わるため、早期発見が重要です。

白内障は、目の水晶体が白く濁る病気です。加齢によるものが多いですが、若いうちに発症することもあります。視力が低下して、ものにぶつかるようになったら注意が必要です。

緑内障は、眼圧が上がって視神経が圧迫される病気です。目が赤く充血したり、痛みで目を開けられなくなったりします。急激に進行することもあるため、緊急の処置が必要になる場合もあります。

定期的に目の状態をチェックしましょう。目やにが増えた、目が白く濁ってきた、目を気にしているなどの変化があれば、早めに動物病院で診てもらうことが大切です。

4. 耳垢腺腫による慢性外耳炎

耳垢腺腫という腫瘍ができやすく、それが原因で慢性的な外耳炎になることがあります。この腫瘍は耳の中にできるため、通気性がさらに悪くなり、外耳炎が治りにくくなるのです。

従来の治療法では、耳道切除などの大がかりな手術が必要でした。ですが、最近では炭酸ガスレーザーを使った新しい治療法も登場しています。

耳のトラブルが長引いている場合は、単なる外耳炎だけでなく、腫瘍の可能性も考えられます。耳の治療がなかなか良くならないときは、専門的な検査を受けることも検討しましょう。

やはり予防が何より大切です。定期的な耳掃除と、耳の状態のチェックを習慣にすることで、早期に異常を発見できます。

イングリッシュコッカースパニエルに向いている飼い主さんは?

どんな犬種にも、向いている飼い主さんと向いていない飼い主さんがいます。イングリッシュコッカースパニエルに向いているのは、どんな人なのでしょうか。

1. 毎日の散歩と運動時間を確保できる人

最も大切なのは、毎日しっかりと運動の時間を取れることです。1日1時間以上の散歩に加えて、ボール遊びやドッグランで走らせる時間も必要になります。

仕事が忙しくて散歩の時間が取れない、休日しか運動させられないという生活スタイルでは、この犬種を幸せにすることは難しいかもしれません。

アクティブなライフスタイルで、一緒に外出することが好きな人に向いています。ハイキングやキャンプに連れて行ったり、ドッグカフェに行ったりすることを楽しめる人なら、きっと良いパートナーになれるでしょう。

戸外で過ごす時間をしっかり確保できるかどうか、飼う前によく考えてみてください。運動が大好きな犬種なので、その欲求を満たしてあげられることが何より大切です。

2. こまめなお手入れができる人

毎日のブラッシング、定期的なシャンプー、耳掃除、トリミングなど、お手入れには時間と手間がかかります。こうした日々のケアを楽しめる人に向いている犬種です。

お手入れを面倒だと感じる人には、あまり向いていないかもしれません。ケアを怠ると、毛玉だらけになったり、外耳炎になったりと、犬が苦しむことになってしまいます。

トリミング代も定期的にかかります。金銭的な余裕があることも、飼育の条件の一つと言えるでしょう。

ただし、お手入れの時間は犬とのコミュニケーションの時間でもあります。ブラッシングをしながら話しかけたり、シャンプー後にドライヤーで乾かしたり、そんな時間を楽しめる人なら、きっと充実した犬との生活を送れるはずです。

3. 一緒に過ごす時間を大切にできる人

寂しがり屋な性格なので、長時間のお留守番は苦手です。家族と一緒に過ごせる時間が多い家庭に向いています。

在宅ワークの人や、家族の誰かが常に家にいる環境なら理想的でしょう。逆に、家族全員が朝から晩まで外出していて、犬が長時間一人で過ごさなければならない環境は、この犬種には厳しいかもしれません。

飼い主さんのそばにいることを強く願う犬種です。一緒に過ごす時間を大切にできる人、犬を家族の一員として迎え入れたいと考えている人に向いています。

愛情深く従順な性格なので、たっぷりの愛情を注いであげることで、最高のパートナーになってくれるはずです。

食事で気をつけたいこと

健康を保つためには、適切な食事管理も欠かせません。イングリッシュコッカースパニエルの食事で気をつけたいポイントを紹介します。

1. 動物性タンパク質をしっかり摂取

活発で運動量が多い犬種なので、筋肉を維持するための良質なタンパク質が必要です。主原料が肉や魚などの動物性タンパク質であるドッグフードを選びましょう。

原材料表示を見るときは、最初に書かれているものが主原料です。「チキン」「ラム」「サーモン」などが最初に来ているフードが望ましいです。「穀物」や「副産物」が最初に来ているものは避けた方が良いかもしれません。

年齢や活動量に合わせて、適切なフードを選ぶことも大切です。子犬用、成犬用、シニア用など、ライフステージに応じたフードが販売されています。

食事の量も重要です。パッケージに記載されている給与量を目安にしますが、個体差もあるため、体型を見ながら調整しましょう。肋骨が触れる程度の体型が理想的です。

2. 肥満は股関節に負担をかける

イングリッシュコッカースパニエルは食欲旺盛な子が多く、太りやすい傾向があります。肥満になると股関節形成不全のリスクが高まるため、体重管理は重要です。

おやつの与えすぎにも注意しましょう。おやつは1日の総カロリーの10%以内に抑えるのが理想的です。トレーニングでおやつを使う場合は、その分フードの量を減らすなどの調整が必要です。

人間の食べ物を与えることは避けてください。人間用の食事は犬にとって塩分や脂肪分が多すぎるため、健康に悪影響を及ぼします。可愛いからと食事中に欲しがっても、心を鬼にして我慢させましょう。

定期的に体重を測って、適正体重を維持できているかチェックすることも大切です。急な体重増加や減少が見られたら、動物病院で相談しましょう。

3. 皮脂の分泌が多いため食事バランスも大切

皮脂の分泌が多い犬種なので、皮膚の健康を保つための栄養も必要です。オメガ3脂肪酸やオメガ6脂肪酸などの必須脂肪酸は、皮膚や被毛の健康維持に役立ちます。

サーモンオイルや亜麻仁油などを少量フードに加えることで、必須脂肪酸を補うこともできます。ただし、与えすぎはカロリーオーバーにつながるため、適量を守りましょう。

ビタミンやミネラルもバランスよく摂取することが大切です。総合栄養食と表示されているドッグフードであれば、必要な栄養素がバランスよく配合されています。

食事と併せて、十分な水分補給も忘れずに。いつでも新鮮な水が飲めるようにしておきましょう。特に運動後は水分を欲しがるので、しっかりと飲ませてあげることが大切です。

まとめ

イングリッシュコッカースパニエルは、陽気で愛情深く、家族を大切にする素晴らしい犬種です。ふわふわの垂れ耳と長い飾り毛の美しさ、明るく従順な性格は、多くの人を魅了しています。

ただし、飼う前に知っておきたいポイントもあります。毎日たっぷりの運動時間が必要なこと、こまめな耳のケアやブラッシングが欠かせないこと、そして何より家族と一緒に過ごすことを強く願う犬種であることです。これらの条件を満たせるのであれば、きっと最高のパートナーになってくれるでしょう。

お手入れや運動に時間をかけられる、アクティブなライフスタイルの飼い主さんにぴったりの犬種だと思います。迎え入れる前に、この記事で紹介した特徴やケア方法をしっかりと確認して、準備を整えてくださいね。愛情をたっぷり注いであげれば、イングリッシュコッカースパニエルとの暮らしはきっと豊かで楽しいものになるはずです。

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